CREATE COMMUNITIES

つながるひろがるACTION

「国立ノミノイチ」は、いわゆる“蚤の市”ではありません。
漢字にすると、「国立 “飲み”の市」!
クラフトビールやキッチンカーが国立駅に集結し、
気軽にのんびり飲めちゃうイベントなのです。
何をしたら駅を利用する方々に喜んでもらえるだろう?
そんな社員たちの想いから生まれた、国立駅発の取り組みです。

国立の人たちは、クラフトビールがお好き?

ことの始まりは、国立駅社員のちょっとした思いつき。社員の発案で、盛岡のクラフトビールを国立駅構内のコンビニエンスストアで販売してみたところ、そこそこ高価なクラフトビールがどんどん売れる。「もしかしたら国立には、クラフトビール好きの方が多いのかも?」 そう気づいた社員たちが中心となり、国立駅でクラフトビールを楽しむイベントの企画に乗り出しました。

手探り状態でも、まずは「やってみよう」!

国立駅には専属のイベント担当者がいるわけではなく、駅業務の傍ら、社員たちが自主的に動いて企画をしています。今回もまた、ビールを扱うこの規模のイベントは初の試み。駅前にある酒屋「せきや」に声をかけ、地域の方と一緒に事務局を立ち上げました。
事務局はネットワークを活かして地域のブルワリーやキッチンカーを集め、国立駅は市への各種申請手続きなどを担当。2022年7月の初開催に向け、手探りながらも着々と準備を進めていきました。

どこかへ行く途中、ふらっと立ち寄れるイベントに

第1回の開催で重視したのは、地域の方々に楽しんでもらうこと。国立駅の外から人を集客するのではなく、普段から駅を使う人が、週末都心に行く途中にちょっと立ち寄れる。そんな気軽な雰囲気のイベントを目指しました。
開催場所に選んだのは、駅の北口。大学通りに抜ける南口と比べると落ち着いた雰囲気ですが、その北口を盛り上げたいという思いから敢えてこちらに会場を設けました。ブルワリーのほかに、キッチンカーや雑貨屋のブースも登場。いつもは静かな北口が、にわかに明るい雰囲気になりました。

地元に根ざし、ここにしかない空気感を大切に

そして迎えた当日。狙い通り、イベントは地域の方々で大にぎわい! 近隣の方が興味を持ってふらりと訪れたり、事務局ブースに「来年もやるの?」と声をかけてくれたりと、あたたかな雰囲気で2日間のイベントが行われました。クラフトビールと国立の相性の良さを、イベントを通じて確信した国立駅。2023年には出店数をさらに拡充し、パワーアップして第2回を開催しました。

地域密着の軸はぶらさず、より幅広い人を呼んで

第2回の国立ノミノイチでは、キッチンカーや雑貨出展が増えたこともあり、家族連れや若者の来場も目立ちました。国立駅のみでひっそりと開催告知を行った前回に対し、第2回では他の駅にもポスターを掲示。地域密着型という主旨はそのままに、より間口を広げるかたちでの開催となりました。
北口をメイン会場としながらも、南口にサテライト会場も設置。南北で回遊できる動線を確保することで、駅全体での盛り上がりを見せました。第2回の売り上げは、なんと前年比5倍。地域からの期待と共感を、肌で感じる結果となりました。

「リアルな場所」ならではの空気感を大切にしたい

こうした地域からの反応を受け、国立駅では早くも2024年に第3回 国立ノミノイチの開催を検討中です。次回は南口に新たな駅ビル「nonowa国立 SOUTH」がオープンすることもあり、南口がメイン会場になる予定です。
イベントの規模や内容を充実させながらも、国立駅が大切にしたいのは「国立らしい空気感」です。フードのにおいや音楽、人々の笑い声やざわめき……リアルな場でのイベントには、その場所でしか生まれない独自の空気が溢れています。SNSでいくら写真をシェアできても、それは結局画面の中の世界。「ここにしかないくらし」を住民や社員一人ひとりが実感できる、そんなイベントを国立ノミノイチでは目指しています。

駅が変わっていくために。
ノミノイチ以外のイベントも続々企画!

そんな“地域想い”な国立駅ですが、国立ノミノイチのほかにも、近隣大学の入試日には受験生向けに手荷物預かりサービスを行ったり、国立にある東京都立第五商業高等学校が企画する「五商ショップ」を駅でサポートしたり、会津若松地区で働くJR東日本の運転手や車掌を誘致してイベントを行ったりと、多彩な取り組みを積極的に展開しています。

根底にあるのは、まず地域の方々に喜んでもらいたいという気持ち。そして、これからは駅が変わらなきゃというポジティブな危機感です。パンデミックでライフスタイルや経済構造が変化するなか、駅はどんな新たな役割が担えるだろうか——。若手から中堅まで社員たちが一丸となり、今日も国立発の「ここにしかないくらし」を模索しています。

COMMENT 担当者より

ライフスタイルが変わる今、駅が担うべき役割とは

ライフスタイルや社会が目まぐるしく変化する中、駅も新たな役割を見つけていく必要があると強く感じています。今後も、国立駅にしかできないことを見つけていき、新たな企画として実現していきます!(写真左/岡田)

「駅のファンを増やす」を目標にどうすれば達成できるか、お客さまに喜んでいただけるかを考えてイベントを企画しました。お客さまから「国立駅はいろいろイベントをやっているから、嬉しい」など言われることもあり、徐々にその目標は達成しつつあるなと感じています。(写真右/梅澤)

nonowa国立 岡田、梅澤

nonowa国立 岡田、梅澤

ここにしかないくらしをつくろう