エリア 01/14
週末になれば、年齢問わずひっきりなしに人が訪れる。
入り口のカフェは大盛況で、広場も賑やか。
地域の人に愛されるこんな公共図書館が
駅のすぐ目の前にあるなんて、
地域外の人から羨まれるほど素敵なことだ。
この場所がより一層賑わいを見せるのは、
恒例となった中央線ビールフェスティバルの日。
ビールのイベントなのに、会場は家族連れで大盛況!
でも普段の雰囲気を知っていれば、それもうなずける。
「みんなが集まる」が、日常の風景になっているまちだから。
集いから生まれるエネルギーが、
心地よくこのまちを満たしている。
エリア 02/14
大学生も、親子連れも、お年寄りもサラリーマンも。
便利で気兼ねなく過ごせる、昔ながらの駅前商店街。
その普段着の賑わいはそのままに、
東小金井ではイノベーションがふつふつと起こっている。
一体どこで? はい、中央線の高架下です。
武蔵境方面へと歩いていけば、
コーヒー焙煎の香りが漂うなかに
個人起業家の小さなショップやオフィスが立ち並ぶ。
武蔵小金井方面に行けば、
高架下にデザイナーズ学生寮まで建っている。
気取らない、だけどおしゃれで楽しげなスモールビジネス。
これは、応援しないわけにはいかないな。
エリア 03/14
何でもそろう賑やかな駅前。
少し歩けば、北に公園、南に霊園。
広くきもちのいい場所もうれしいけれど、
そこに辿り着くまでの小道だって武蔵小金井の魅力。
駅から南へ行くと高低差15メートル以上の崖があり、
その下を東西に「はけの道」が続いている。
はけの道を歩いていくと、途中途中に現れる坂の抜け道。
「車屋の坂」に「観音坂」、こっちは「ムジナ坂」。
なんだか歴史や昔話のにおいがぷんぷん!
ちょっと異世界に続いている、なんて気すらしてしまう。
私たちの足と心を誘う、まちのなかの小さな抜け道。
戻れなくならないよう、注意してね。
エリア 04/14
奈良時代、鎮護国家を願って建てられた
武蔵国分寺の名を、今も受け継ぐ国分寺。
駅前の開発が進んでも
ほどよく落ち着いた雰囲気が消えないのは、
まちなかに残る自然や歴史の面影のせいかも。
だけど通りを見渡せば、子育て中の若い家族や
勉学・アートにいそしむ学生もいたるところに。
穏やかさの奥に次世代のエネルギーを隠し持つ、
不思議な温度が漂うまち。
駅のセレオで「こくベジ」を買ったら、レトロなカフェに
立ち寄って、蛍の住む川を歩いてゆっくり帰ろう。
この静かな充実感、他ではなかなか味わえないよ。
エリア 05/14
家から歩いて数分で駅。そんな人がたくさんいる。
駅と住宅との距離が近いまち、それが西国分寺。
南口側にはずらりと集合住宅が立ち並び、
北口側では戸建て住宅が仲よく軒を連ねる。
駅の風景でひときわ目を引くのは、
線路脇にぎゅっと集まる飲食店。
どれもなかなかの個性を放つ、こだわりの名店ぞろいとか。
そう、「にしこく」は、なかなか密度が濃いのです。
そんな西国分寺駅も、今年で51歳に。
実はこれでも、中央線で一番若い末っ子駅。
これからの50年、このまちのディープな魅力は
一体どう変わっていくのだろう。
エリア 06/14
ものづくりの販売会を開けば、
「あら、ステキねぇ」と足をとめてくれる。
クラフトビールのイベントを開けば、
「なになに、おもしろそう」と立ち寄ってくれる。
けっして派手ではないけれど、
新しいものを受け入れ、地元を楽しむ人が多いまち。
そんな“国立らしさ”を象徴するのが、
三角屋根の愛すべき「国立駅旧駅舎」かもしれない。
役目を終えて一度は解体されたものの、2020年見事に再建。
なんせ国立の象徴だもの、簡単にはなくせません。
春には旧駅舎のお隣に「nonowa国立SOUTH」が誕生。
さあ、古きも新しきも、仲良くやっていきましょう。
エリア 07/14
東京都心はもちろんのこと、
山梨、長野、横浜、川越、高崎へもスイっと行けちゃう。
人口も面積も、東京都の市部では最大規模。
だから駅前は、いつも行き交う人でわいわい賑やかだ。
八王子や地方の物産品に、駅で巡り合えるのも楽しい。
人やモノが流れている。
そのエネルギーと心地よさは、八王子の大きな魅力。
「暮らす」はもちろん、「働く」だって楽しめる。
地元の農業やスモールビジネスを盛り上げたい!
そんな人たちがつながり合って、まちはもっと元気になる。
だけどみんな、安心して。駅を離れればのどかな八王子。
都心ほど疲れすぎず、マイペースにやっていけるよ。
エリア 08/14
八王子駅と高尾駅、都会と自然の間に挟まれ、
ちょうどいい住みやすさが広がる西八王子。
学生たちが通う八王子ラーメン店に、
地元の呑兵衛が足を運ぶ裏路地酒場、
都心百貨店でも人気の八王子発サンドイッチ屋に、
老若男女みんな大好きなチェーン系飲食店……
あれ、なんか食べ物ばかりになっちゃったけど、
気取らない食の充実こそ、暮らしやすいまちの証拠。
お腹を満たしててくてく歩けば、
散歩中の保育園児やのんびり遊ぶ親子に次々すれ違う。
気づけばお腹だけでなく、心も満たされているような?
にしはちマジックにでも、かかっちゃったかな。
エリア 09/14
武田信玄、富士山、温泉。
日本人の好きなものが、一度に全部そろうまち、甲府。
だけど地元民になじみの風景といえば、
バーンと映える富士山よりも
案外、駅前を走る大通りだったりする。
盆地の中心都市を貫く、なかなか堂々とした通り。
なるほど甲府の人の雰囲気に、ちょっと似ているような気も。
駅前に鎮座する信玄公、荘厳な雰囲気の武田神社、
昇仙峡をはじめとする雄大な自然。
それらに囲まれた甲府駅は、クールな都会というよりも、
もっと武骨で、だけどまっすぐ。
たまにはワインで、おしゃれに決めるのもステキだね。
エリア 10/14
相模原駅南口にスッと建つ、パイプの三角モニュメント。
調和、連帯、広がり、そして未来への方向性を示している。
って、みなさん知っていましたか?
2010年に政令指定都市になり、急成長してきたこのまち。
今また、未来に向けて新たな変化を始めたところかも。
北口に広がる広大な土地の使い方。
新しい時代を迎える地元商店街のこれから。
駅周辺だけでも、今後が気になる場所だらけ。
でも、必ずいいまちになっていく。
春になったら、市役所さくら通りをピンクに染める
満開の桜を見に行こう。
あれはきっと、ここにしかない希望の色だ。
エリア 11/14
駅の知名度のわりに(失礼!)、線路が広い。
というか、妙にたくさんある。
それもそのはず。拝島駅はJR3線に西武線、
さらに貨物列車まで乗り入れる、隠れた要衝駅なのだ。
線路脇にはほら、カメラを抱えたファンもちらほら。
福生市と昭島市の間に位置する拝島は、
路線だけでなく住んでいる人にも多様性がある。
“ガチ”な異国料理に出くわしたり、
個性的すぎるラーメン屋が人気だったり。
駅のコンコースを歩けば、鮮やかなステンドグラスが
色とりどりの光を放つ。これもまた、
小さく輝く多様性の、一つの象徴なのかもしれない。
エリア 12/14
南武線と平行に、多摩川を渡る是政橋。
つい見上げてしまう迫力ある斜張橋は
このあたりのシンボルにもなっている。
南多摩駅を出たら、ぜひ歩いてこの橋を渡って欲しい。
すこんと広がる空に、雄大に流れる多摩川。
羽を広げて気流に乗る鳥たちに、
風のように進むサイクリスト。
のんびり牧歌的な地域のように見せかけて、
これぞ多摩のダイナミズム。
住・商・工の調和を図り進められているという
南多摩のまちづくり。
ダイナミックな未来図は、この空に無限に広がっている。
エリア 13/14
江戸時代から、稲城長沼のまちを潤してきた用水路。
今も駅のすぐ下を流れ、心地良い“抜け”をつくっている。
その用水路のわき、南武線の高架下では、
地域コミュニティの交流施設「くらすクラス」で
子どもたちや親子がのんびり遊び、
隣には小さなおにぎり屋さんやベーグル屋さんも並ぶ。
思わずふっと、力が抜ける。
そうそう、アーチの上に茂るこのホップ、
実は駅員が毎日水をあげて育てているんです。
収穫したら、なんとクラフトビールになる予定。
ここにも手作りの魅力、また一つ見つけちゃった。
エリア 14/14
鶴川街道と川崎街道、二つの街道が駅前で交わる。
かつては多摩川を渡る渡船場もあったという矢野口は、
古くから交通の要所として人々が行き交ってきた。
今はその道々を、自転車たちが駆け抜ける。
平日はママチャリが、週末はけっこう本気のロードバイクが。
全長50kmの多摩川サイクリングロード、
そのちょうど中間あたりに位置する矢野口は
サイクリストたちが集まる隠れスポットだったりもする。
そんな地理的特性のせいか、
このまちは妙に風通しがいい。
歩きたい道、走りたい道がたくさんある。
ひと言でいえば、それは「自由」ということだろう。