CREATE COMMUNITIES

つながるひろがるACTION

稲城長沼駅近くの高架下にある
地域のコミュニティ拠点「くらすクラス」。
2021年度からJR中央線コミュニティデザインも運営に加わり、
日々の交流からマルシェの開催、地域学習イベントなど
多世代の地域住民やプレーヤーと一緒になって
積極的な活動を展開しています。

高架下という場所から地域とつながる

「くらすクラス」は、多世代が交流して地域コミュニティを生み出すきっかけとなることを目的に、JR東日本が2016年に立ち上げたプロジェクトです。JR南武線・稲城長沼駅近くの高架下に「くらすクラス」と呼ばれる拠点を設け、地域住民を中心とした運営メンバーによって子どもから高齢者までが参加できるさまざまなプログラムを行ってきました。
2021年度からはJR中央線コミュニティデザインが運営を担い、これまでの活動を継承するとともに、駅ならではの役割や個性を発揮した新たな企画を続々実現させています。

ふらっと集まり、自然な交流を楽しむ「よりみち広場」

現在は稲城長沼駅の駅社員3名と本社社員2名、くらすクラスの専属メンバー約8名が運営にあたり、普段は専属スタッフを中心に、くらすクラスで音楽や読み聞かせ(「よりみち広場」)などを定期的に行い、駅社員も駅業務の合間に広場を巡回。制服姿の社員たちは子どもたちに人気で、自然と会話が盛り上がることもあるとか。

「広場deマルシェ」では駅社員がダンスを披露!?

定期的に開催されている「くらすクラスマルシェ」は、地元のショップや作り手の方々が参加する恒例イベント。駅社員もマルシェの一画を利用し、過去にはモバイルSuica相談会や衣類回収システム「MAWASU STATION」を実施しました。ひときわ注目を集めるのは、“踊る駅員”「エキザイル」によるダンス公演! エキザイルは東小金井駅で誕生した駅社員によるダンサーユニットで、現在は稲城長沼駅を中心に活動中です。近隣の大学の学園祭にくらすクラスのブース出展と合わせてエキザイルも出演するなど、くらすクラスとともに新たな活動のステージを広げています。

街の歴史を住民とシェアする、駅ならではの企画も

稲城長沼駅がくらすクラスの運営に加わってから、駅という立地や歴史を活かした取り組みも行われています。小学校の生徒たちが制作したモニュメント(地元商店街のシンボルを復刻)を駅構内に展示したり、鉄道開業150年を記念して街の150年の歴史をまとめた展示を行ったり。ただ場所や情報を提供するだけではない、地域学習や思い出の共有にもつながる貴重な役割を果たしています。

小学生が地域学習を披露する場に

稲城長沼駅の周辺には、昭和40年から続くペアリーロード稲城商店街が点在しています。2022年度には駅社員が商店街と初めて合同企画を考え、かつて商店街のシンボルとして親しまれていたキリンのモニュメントを稲城第三小学校の生徒さんが復刻し、それを駅構内に展示する取り組みを行いました。モニュメントの周囲には、住民の方々に提供していただいた、当時の商店街の写真も一緒に展示。多くの方が懐かしさに足を止め、制作した小学生の皆さんも誇らしい気持ちで喜んでいました。

鉄道・街・人のつながりをひとつの年表へ

鉄道開業から150周年を迎える2022年度には、鉄道の歴史とあわせて稲城市の歴史を振り返る特別展示を実施しました。街の歴史を知る稲城市や観光協会はもちろん、会社の垣根を超えて京王電鉄にも協力を依頼。150年の鉄道と街の出来事を年表形式にまとめ上げました。さらにその年表に、自分自身の出来事を書き込める欄を追加して『鉄道と稲城とわたしの150年』という冊子を制作。駅で無料配布したところすぐに在庫がなくなり、稲城市内の小学校でも配布したいという声をいただくほど大きな反響を呼びました。

交流をさらに深め、今後はビジネス創出も

くらすクラスを担当する駅社員は、「駅社員がより身近な存在になっていると感じる」と話します。普段は駅業務に専念する駅社員が、広場では自然体でおしゃべりをしたり、時にはダンスを披露したり。そんな姿を見せることで親しみやすさが増し、地域コミュニティの中に駅社員が今まで以上に溶け込むようになりました。特に子どもたちとの交流が増えたことで、「駅員の制服に恥じないようしっかりしなくては!」と身も引き締まるとか。
現在、くらすクラスおよび稲城長沼駅では、高架下でキッチンカーを活用したスモールビジネス創出を支援するなど、さらなる取り組みも進行中です。今後も住民との距離を縮めながら、地域の「コミュニティ拠点」としてさまざまな活動を企画していきます。

COMMENT 担当者より

ぜひ一度、「くらすクラス」へ“ふらっと”お越しください

「駅にもっと親しみをもってもらいたい」という思いで継続的に活動を行った結果、くらすクラスには多くの方が“ふらっと”訪れてくれるようになりました。今後も地域の人たちとともに、より深く地域を考え、より多くの人に「稲城長沼って面白い街だよね!」と言ってもらえるように頑張ります。地域の玄関口となる駅に勤める社員として「個性を磨いていく」ことが「ここにしかないくらし」につながるのだと思っています。(nonowa稲城長沼 村上)

nonowa稲城長沼 村上

nonowa稲城長沼 村上

ここにしかないくらしをつくろう