CREATE COMMUNITIES

つながるひろがるACTION

駅と駅ビルを運営する立場として、
フードロスの課題解決について何かできることはないだろうか。
その答えの一つとして2022年に始まったのが
フードロス削減BOX「fuubo」の設置です。
身近に取り組めるSDGsの一つとして利用客を広げながら、
新たな活用方法の検討も進んでいます。

食品の廃棄を少しでも減らしたい

JR東日本グループでは事業を通じた社会課題の解決に取り組んでおり、ESG経営における重点課題の一つに「フードロスの削減」を掲げています。これまでも駅ビルから出る食品廃棄物をバイオガス発電に再利用するなどの取り組みをしていましたが、そもそも食品廃棄物を出さないようにするという観点から、今回のfuubo設置アイデアが生まれました。

さまざまな理由で廃棄予定の商品を無人販売できる「fuubo」

「fuubo」は、まだ食べられるにも関わらず、パッケージ変更や季節限定商品、賞味期限等の理由から廃棄されてしまう食品を、小売価格から値引きした価格で販売するフードロス削減BOXです。開発・運営するのはベンチャー企業のZERO株式会社。JR中央線コミュニティデザインの社員が新聞でこの存在を知り、設置実現につながりました。2022年4月1日から稼働したnonowa東小金井のfuuboを皮切りに、2023年2月現在、nonowa武蔵小金井・セレオ国分寺・nonowa西国分寺・nonowa国立・セレオ八王子・セレオ相模原・セレオ甲府に設置しています。

身近なところで社会課題を考えるきっかけに

利用者は専用サイトからキャッシュレス決済で商品を購入し、現地のfuuboで電子ロックを解錠することで商品を受け取ることができます。SDGsカラーの目新しい販売機に「なんだろう?」と足を止める人が多く、駅・駅ビルという身近な場所で社会課題を考えるきっかけになっています。全国的に設置場所を拡大中のfuuboですが、一般の認知はまだまだこれから。利用方法が分からない方に向けて、設置駅・駅ビルのスタッフがポスターを掲示するなどPRを行いながら、利用者の拡大を目指しています。

お客さまはもちろん、スタッフからも好評

設置を開始してわかったのは、一般のお客さまのほかに、駅・駅ビルで働くスタッフの方々の利用が多いことです。例えば設置店の一つであるセレオ甲府では、新商品が入るとスタッフ同士の話題になることもあり、「バックヤードの休憩室にも置いてほしい!」など新たな活用方法のリクエストも出てきています。

ゆくゆくは独自の商品販売も目指して

現在はfuuboの運営会社であるZERO株式会社が商品の管理・補充を担当していますが、今後はfuuboで駅ビル店舗のお弁当や、独自の商品を販売できないかと計画しています。
例えば先に紹介したセレオ甲府では、甲府駅が山梨の玄関口であることから、期間限定の催事のほかに、地元企業同士がタッグを組んだ「マッチング催事」などの取り組みも進めています。催事で取り扱う商品をfuuboで販売すれば、地域のPRにもなり、フードロス以外の社会貢献につながるかもしれません。fuuboの新たな活用方法を考えながら、より地域に密着した身近なSDGs活動を目指していきます。

COMMENT 担当者より

身近な課題から、SDGsへの取り組みを広げていきたい

住み続けられる街づくりを目指す上で、SDGsへの取り組みは欠かせません。当社では「fuubo」の設置以外にも、食品ロス対策として駅でのフードドライブを実施したり、資源・エネルギー消費の抑制に取り組んだりと、社会課題解決に向けたさまざまなチャレンジを行っています。今後も地域に密着した当社ならではの視点で、身近な社会課題からエネルギー課題まで着実に取り組んでいきます。(写真右/森)

常務取締役 石井、経営企画部 森

常務取締役 石井、経営企画部 森

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