2023年10月、南武線とクラフトビールをテーマにした初のイベント
「南武線ビアマルシェ2023」が2日間にわたり開催されました。
ファミリー層の多い落ち着いた地域で、
通勤・通学時間帯以外は比較的のんびりしている稲城長沼駅。
しかし当日はその駅前に、普段は見られない人・人・人……!?
南武線、どんどん盛り上がってきています!
JR中央線コミュニティデザインという社名ではありながら、南武線の駅運営を行っているCCD。「中央線の会社なのになぜ南武線?」と人から聞かれるたび、稲城長沼駅の社員たちは思っていました。「南武線だって負けていないのに……」。
そんなとき、ペアリーロード稲城商店街の方からこんな提案がありました。「南武線でもたくさんのお客さまが集まるようなコミュニティイベントはできないだろうか」
南武線沿線では大規模なビールイベントこそないものの、実は個性的なブルワリーが沿線地域に次々誕生しています。ちょうど稲城長沼駅でも、駅社員が栽培したホップをつかってビールを醸造する「ぽっぽやエール」プロジェクトに2023年から参加し始めたところ。沿線のクラフトビール文化を盛り上げ、地域の方々に「ぽっぽやエール」もお披露目できる! そして何より、南武線の皆さんにCCDの存在をアピールできる! こうした目的が重なり合い、「南武線ビアマルシェ」の企画が本格始動することになりました。
中央線に闘志(?)を燃やしながらも、実際に企画するとなれば一緒に連携し合えるのがCCDの大きな強み。中央線ビールフェスティバルを手掛けている地域活性化部の社員がサポートに入り、心強い体制ができあがりました。参加していただくブルワリーは、地域の方々からのご紹介に加え、社員自らがお店に足を運んでビールを飲みに行って直に交渉。10を超えるブルワリーにお声がけした中で、多くのブルワリーに南武線ビアマルシェの趣旨に賛同いただき、出店について快諾いただきました。最終的には10のブルワリー・40種以上のクラフトビールを手配することができ、さらにフードトラックや、会場隣の「いなぎ発信基地ペアテラス」を運営する稲城市観光協会にもご協力いただくことができました。
社員も、参加する地域の方々も、ノリノリで準備が進んだビアマルシェ。とはいえ初めての大規模イベント。この落ち着いた稲城長沼駅で本当に人が集まるのだろうか……。そんな不安が当日になっても消えなかったと担当社員たちは振り返ります。集客や会場準備など、乗り越える課題もありました。
一番懸念された集客については、ポスターやリリースでの告知はもちろん、駅社員自らチラシを手渡しで配布して直接イベントのPRを行うなど、主体的にご来場の呼びかけを実施しました。開催1か月前には、「当日、会場やスタッフの一体感を演出するために、オリジナル法被があったらどうか」という声も挙がり、デザインが得意なセレオ国分寺の社員に協力を要請。各職場の後押しもあり、「自分にできることならぜひ!」と稲城市の特産を描いた愛着あふれる法被を作ってくれました。(ちなみにこの法被は、ビアマルシェ以外でも活躍中)
そして迎えた本番当日。金曜日の夕方16時に開始したところ、あれ……人が来ない……? 不安に駆られ始めた頃にぽつぽつと人が集まりはじめ、ほっと胸をなでおろすのもつかの間、数時間後には予想以上の賑わいになりました。
初日はビール好きの方々が中心で、2日目の土曜はベビーカーを押した家族連れやシニア層も来場。南武線沿線から延べ1万人の方が訪れ、毎日駅に勤務する駅社員が「こんな稲城長沼駅を見たことがない」とつぶやいてしまうほど。途中、ビールが品切れしてしまうブルワリーもあり、うれしい悲鳴とはまさにこのことです。
大盛況のうちに幕を閉じた「南武線ビアマルシェ 2023」。この熱を次につなげようと、稲城長沼駅では2024年も引き続きビアマルシェの開催を予定しています。今回が好評だった分、来場者からは「子どもも一緒に楽しめる企画がもっと欲しい」などのリクエストも。そうした声にひとつずつ応えながら、地域の方々がもっと楽しめる企画に育てていきたいと意気込みます。
普段、南武線は通勤・通学の通り道や他線への乗り継ぎとしてご利用されるお客さまが大半を占めます。しかしこうした取り組みを続けることで、稲城長沼駅が通過点ではなく「目的地」になる。これから稲城長沼駅が地域においてどんな役割を担っていくのか、ぜひご期待ください。
COMMENT 担当者より
この成功を、次の賑わい創出へつなげたい
「まだ入社2年目ですが、駅業務と並行しながら自分たちでもこうしたイベントができるんだと自信になりました。コミュニティをデザインするってこういうことなんだと、身をもって実感できました」(根本)
「イベントが成功するかは、日々の駅業務をきちっとやれていることが前提。信頼の土台を引き続きしっかりと固め、僕らにできることはないか考えながら、CCDという会社の温かさを地域の方々に伝えていきたいです」(経営企画部 吉澤)
「法被デザインで参加しました。普段は駅の社員の方々と一緒に仕事をする機会が他部署に比べ少ないので、新鮮で楽しかったです。当日の雰囲気もとても素敵でした。」(牛若)
「地域活性化部として企画に参加し、稲城長沼駅のメンバーとしっかり会話し協業できたことがよかったと思います。今は別の部署に移りましたが、この経験を活かし、未開発エリアにも賑わいを生み出していきたいです」(山口)
「こうしたイベントはいかに継続できるかが大きな課題。目的意識をブラさず、次へバトンを渡せるような仕組みをきちんと作っていきたいです」(村松)
nonowa稲城長沼 根本、セレオ国分寺 牛若、地域活性化部 村松、タウンプロモーション部 山口