取り組み事例紹介

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事業範囲を“マチナカ”へと拡張し、コミュニティ共創の場を広げる!事業範囲を“マチナカ”へと拡張し、コミュニティ共創の場を広げる!

ひとはこやカフェ
Story / ひとはこやカフェの挑戦

どんなプロジェクト?

JR中央線コミュニティデザインでは、事業目標の一つとして「マチナカステーション構想」を掲げています。これは、事業範囲を従来の「駅(エキナカ)」という点に絞るのではなく、「街中(マチナカ)」へと拡張させていこうというJR中央線コミュニティデザイン独自の事業フレームです。
その狙いは、今まで以上に地域に根差したコミュニティを形成し、新規事業のタネを見つけること。2023年3月、構想を具現化する取り組みの一つとして「ひとはこやカフェ」の運営がスタートしました。

ひとはこやカフェ

プロジェクトの流れ

プロジェクトの流れプロジェクトの流れ

INFORMATION

Instagram:
https://www.instagram.com/hitohakoyacafe/

住所:
東京都三鷹市下連雀1-5-7 つばめハウス1階
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あえて駅から遠い住宅地でスモールスタート

吉祥寺駅・三鷹駅から、井の頭公園を抜けて歩くこと20分強。駅前とは打って変わって静かな住宅街の中に、「ひとはこやカフェ」は現れます。この場所に拠点を構えたのは、駅の利便性をあえて手放すことで、より地域に根差した課題やニーズを肌で感じられるようにするため。JR中央線コミュニティデザインが運営しているのに、駅の中にも周辺にもない……そんな一風変わった新拠点が、三鷹の住宅街に誕生しました。

オープン前に決まっていたのは、お客さまが入りやすいカフェ形態にすることと、つながりを生むフックとして店内の本棚をスペース貸しするシェア型本屋にすることの2点だけ。その後の展開は、実際に地域の声を聴きながら模索していこう! そんな実験的なスタンスで「ひとはこやカフェ」プロジェクトは始まりました。

答えのない未経験の仕事に、
担当社員も没頭

プロジェクトの現場を任されたのは、JR中央線コミュニティデザインの2名の社員。そのうちの1人である古田は2023年1月に部署に異動してきたばかりの中途採用社員で、カフェ運営は初挑戦でした。カフェのドリンクは何を提供するか、どうやったら地域の方々とのコミュニケーションが生まれるか、イベントは何をテーマにどう行うか……すべて自分たちでゼロから考えていきました。

「ないものを新しくつくるという仕事は初めて。カフェだけどカフェ専門店ではない。今まで使ったのことのない脳の部分を使い、思考の毎日でした。でも、迷ったときは周りの人がとことん議論に付き合ってくれたおかげで、一つひとつ整理しながら前に進むことができました」(古田)

「ひとはこやカフェ」プロジェクト 担当社員
イベントや企画

ここを「やりたいことが
実現できる場所」にしよう!

住宅街にカフェができる、しかもJR東日本のグループ企業が運営しているという意外性から、オープン時は地元でちょっとした話題になりました。ただ、日常的に人が来る駅とは違い、人通りが限られるここでは、「人とつながるための仕掛け」が必要。古田は来店されたお客さまに積極的に声をかけ、ときには店の外にも出ていき、まずは地域の方々とおしゃべりすることからつながりを築いていきました。

するとわかったことは、思った以上にさまざまなことにチャレンジしたい地域の方々が多いということ。そして、やりたいことはあるけれど、実現する方法や表現する場が身近になくて困っている方がいるということでした。ならば、その想いを実現できる場所を提供しよう!! 事業形態を限定していないことを逆手に取り、「ひとはこやカフェ」ではカフェ業務に加え、お客さまが主役になったさまざまなイベントや企画を行うようになりました。

バリスタの淹れるコーヒーからプログラミング体験まで

「ひとはこやカフェ」で開催されるイベントは実に多彩です。プロのバリスタが出張でコーヒーを淹れに来たり、学生サークルのコーヒー飲み比べ会を開いたり、若手起業家の商品紹介の場所になったり、子育て中の方が食器の絵付けワークショップを開いたり……。今では、来店者の方が新しい来店者の方を連れてきてくれ、毎月様々なイベント等を開催しています。さらにJR中央線コミュニティデザインが手掛ける「プログラボ(子ども向けプログラミング教室)」の出張講座を開催しましたが、カフェ店舗のスペースを生かし、お子さまが受講している間に保護者の方は隣で仕事をしている、そんな光景も生まれました。

地域の課題を一緒に見つけて解決する

そんなイベントの中でも特に象徴的だったのが、店内で開催したミニ縁日です。これは古田が地元の神社の関係者の方と会話する中から生まれたアイデア。地域の祭りに合わせて輪投げやロボットゲーム、ヨーヨーなどを行い、たくさんの親子連れでにぎわいました。地域に昔からある神社とつながり、地域の課題を聞き出し、暮らす人たちの思い出になる企画を創り出す。マチカナステーションとしてのあるべき姿を再確認できたイベントになりました。

地域の課題を一緒に見つけて解決
プロジェクト

若手メンバーも
プロジェクトにジョイン!

現在も多様な企画を行っている「ひとはこやカフェ」。現場の企画には新たなメンバーも加わりました。普段は教育事業部で子ども向けプログラミング教室「プログラボ」を担当している、若手社員の木村です。

「住宅街という土地柄、ひとはこやカフェにいらっしゃる方の年齢層は少し限定されています。今後は学生さんと一緒に使い方を考えるなど、若い人たちと一緒に賑やかな場所にしていけたらと考えています。ここがいろんな人にとっての“居場所”になるといいですね。私はまだ地域の方々の深い想いを聞き出すようなコミュニケーションができないので、古田さんの姿から学んでいきたいと思います」(木村)

想いを一緒に実現し、
地域を形づくっていく場のひとつに

「来店者との何気ない会話からその方の想いをくみ取り、一緒に形にしていく。店内で『その企画一緒にこのお店で実現させましょう』という言葉が日に日に増えていくことにとてもやりがいを感じています。開催する前は不安そうにされていた方も、終わってみると『次回もこの場所でチャンレジしてもいいですか』とすでに先を見て話をされる。こうした積み重ねが、そこにしかない地域をつくっていくのだなと感じています」(古田)

地域を形づくっていく場
地域の方々がやりたいことを実現できる場所

課題を解決した“その先”も
一緒につくれるように

「ひとはこやカフェ」では今後、反響の大きかったイベントに的を絞ってさらにパワーアップさせるなど、事業としての精度アップを目指していきます。「地域の方々がやりたいことを実現できる場所になる」というコンセプトは維持しながら、実現した結果へのフィードバックなどを通じ、その先の展開を一緒に考えていけるようになることも大きな目標です。

答えのない事業だからこそ、地域の方々と一緒になり、いろんな可能性を広げていける。マチナカステーション構想によるコミュニティ共創を、JR中央線コミュニティデザインでは今後も積極的に進めていきます。

ぜひあなたも、こんなプロジェクトの一員としてJR中央線コミュニティデザインで活躍してみませんか?

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